EC業務には同じ作業の繰り返しが多く、積み重なると多くの時間を消費してしまいます。Shopify Flow(ショッピファイ・フロー)は、こうした手間を減らして業務効率化したいEC事業者を支援するツールです。注文管理、在庫管理、顧客管理など、これまで時間のかかっていた業務を自動化できます。
なかでもWait(待機)アクションは、ワークフローの次のステップを一時的に停止し、一定時間待ってから処理を実行できるため、時間を置いて対応したい業務の自動化に役立ちます。
本記事では、ECサイト自動化ができるShopify FlowのWaitアクションの設定方法や活用例、メリットについて解説します。

Shopify Flowとは
Shopify Flowは、Shopifyストアの業務を自動化できるEC自動化ツールです。商品名やSKU、色などにもとづいて新商品にタグ付けをしたり、在庫切れになった商品を非表示にしたりなど、繰り返し発生するEC業務を自動化できます。
以下の3つの要素を組み合わせてワークフローを設定でき、コーディングの知識は必要ありません。
- トリガー:何が起きたら自動化を開始するかを指定する
- 条件:ワークフローを実行するかどうかの条件を設定する
- アクション:条件を満たした場合に実行する内容を指定する
たとえば、「注文が作成されたら」をトリガーに、「過去6か月に5回以上アイテムを返品したお客様からの注文」という条件を設定します。条件を満たした場合は、注文をキャンセルして返金し、アイテムを在庫に補充します。このように、在庫管理、不正注文の防止、顧客管理、フルフィルメント管理など、さまざまな業務に活用できます。
なお、Shopify Flowの対応言語は現時点で英語のみですが、日本でも利用可能です。

Shopify FlowのWaitアクションとは
Shopify FlowのWaitアクションは、ワークフローの次のステップを一時的に停止し、一定時間待ってから処理を実行する機能です。すぐに次のステップへ進むのではなく、指定した期間を空けてから処理を続けたいときに使います。
たとえば、「注文が作成されたら」をトリガーに、「2日間待機する」をWaitアクションに設定し、「発送されていない場合に担当者へ通知する」という条件とアクションを設定します。この場合、注文作成から2日間は後続の条件やアクションの処理が保留となります。2日経過後も発送されていなければ、担当者へ通知される仕組みです。

Shopify FlowのWait(待機)アクションを活用するメリット
- 顧客へのフォローアップを最適なタイミングで実施できる:数日後や数週間後など、顧客の購入状況に合わせたタイミングでフォローアップを自動送信できます。アップセルやクロスセル、リピート購入の促進に効果的です。
- 一定期間後に実行したい業務を効率化できる:未発送やチャージバック、返品処理の確認など、一定期間後に注文状況や配送状況を確認し、状況に合わせたアクションを自動で実行できます。手動での確認作業が減り、業務効率化につながります。
- 最新の情報をもとに処理できる:ワークフローに関連するデータは、待機期間が終了すると、その時点で更新されます。待機中に注文状況や顧客情報などが変更された場合でも、変更後の状況を踏まえて処理ができ、不要な通知や不適切な対応を防ぎやすくなります。
- 待機時間を柔軟に設定できる:時間や日数を指定でき、最大90日間まで待機できます。

Shopify FlowのWait(待機)アクションの設定方法
- Shopifyの設定画面からShopify Flowを開く
- Create workflow(ワークフローを作成)で新しいワークフローを作成するか、既存のワークフローを開いて編集する
- トリガーを設定する(例:Order created(注文情報が作成されたとき)、Customer created(顧客情報が作成されたとき))
- 処理を一時停止させたい箇所にWaitアクションを追加する
- How long to waitに待機時間を入力する
- Waitの後に、待機時間が経過した後に実行するCondition(条件)やAction(アクション)を追加する
- 内容を確認して、Turn on workflow(ワークフローを有効にする)で有効化する

Shopify FlowのWait(待機)アクションの活用例
- 一定期間発送されていない注文を確認する
- 一定期間が過ぎたら、商品をコレクションから削除する
- 購入後にアップセルを行う
- 放棄されたチェックアウトを一定時間後にフォローする
- 購入後のお礼メールを顧客ごとに送り分ける
一定期間発送されていない注文を確認する
注文後すぐに発送状況を確認するのではなく、一定期間待ってからフルフィルメントの状況を確認します。設定した期間を過ぎても発送されていない場合は、担当者に通知するよう自動化が可能です。
Shopify Flowでは、注文から2日以内に発送されなかった場合に、Googleスプレッドシートで注文を追跡し、Slack(スラック)で通知するテンプレートが用意されています。
一定期間が過ぎたら、商品をコレクションから削除する
新商品を一定期間だけ「新着商品」などのコレクションに表示し、期間が過ぎたら自動的にコレクションから削除できます。商品タグも同時に削除することで、商品管理の手間を減らせます。
たとえば、次のように設定できます。
- 新商品が追加されたら、「新商品」タグを付け、「新着商品」コレクションに追加する
- 30日間待機する
- 30日が過ぎたらコレクションから商品を削除し、タグも外す
このように設定しておけば、いつ発売した商品かを確認しながら入れ替える作業が不要になり、コレクションを常に最新の状態に保つことが可能です。Shopify Flowではテンプレートが用意されているため、活用することで簡単に設定できます。
購入後にアップセルを行う
一定期間が経過してから、顧客におすすめ商品をメールやSMSで案内できます。SMSの配信に同意している顧客にはSMS、メール配信の対象となる顧客にはメールを送るなど、顧客に応じて配信方法を使い分けることも可能です。
購入直後は、商品がまだ配達されていなかったり、購入した商品をまだ使っていなかったりすることも多いため、ある程度日数が経過して使い始めた頃に案内したほうが、関連商品への関心を持ってもらいやすくなります。
たとえば、Shopify Flowのテンプレートを活用すれば、初回購入から14日後に上位モデルの商品をメールやSNSで案内でき、アップセルが図れます。
放棄されたチェックアウトを一定時間後にフォローする
チェックアウトまで進んだものの購入に至らなかった顧客に、一定時間待ってから購入を促すメールを送信できます。たとえば、チェックアウトから10時間後にリマインドメールを送信し、注文完了を促します。
Shopify Flowのテンプレートでは、デフォルトで、マーケティングメールの配信に同意している顧客に自動送信するよう設定されています。
購入後のお礼メールを顧客ごとに送り分ける
顧客の注文回数に応じて、顧客に合わせてメール内容を出し分けることもできます。たとえば、初回購入の場合は初回購入者向けのお礼メール、2回目の購入の場合はリピーター向けのお礼メールを購入から1日後に送ります。購入回数に応じて内容を変えることで、顧客との関係構築につなげられます。
まとめ
Shopify FlowのWaitアクションを使うと、発送状況の確認や商品管理、購入後のマーケティングなど、一定期間後に実行する作業を自動化できます。待機中に注文や顧客情報が変わった場合も、待機終了時点の最新情報をもとに処理できるため、不要な通知や不適切な対応を防ぎやすくなります。
さまざまな業務にWaitアクションを組み合わせて、ECの自動化につなげましょう。
Shopify FlowのWaitアクションに関するよくある質問
Shopify FlowのWaitアクションはトライアル期間に利用できる?
Shopify FlowのWaitアクションは、Shopifyのトライアル期間中は利用できません。Shopify Flowは、Basic(ベーシック)、Grow(グロー)、Advanced(アドバンス)、Plus(プラス)の各プランで利用できます。
Shopify FlowのWaitアクションを活用するメリットは?
- 顧客へのフォローアップを最適なタイミングで実施できる
- 一定期間後に実行すべき業務を効率化できる
- 最新情報をもとにワークフローを処理できる
- 待機時間を柔軟に設定できる
Shopify FlowのWaitアクションは設定後に変更できる?
Shopify FlowのWaitアクションは、設定後も変更できます。待機中に条件やアクションを変更した場合は、待機終了後に新しい設定が適用されるため、変更するタイミングに注意が必要です。




